北川浩の徒然考

私は2016年から成蹊大学の学長を務め、6年間の任期を無事に全うして2022年の3月に退任しました。本ブログは成蹊大学の公式な見解とはまったく無関係なものであり、あくまで社会科学を探求する一人の学者としての北川浩個人の考えを表示しています。

人口動態

新型コロナは終わってはいない~第8波の爪痕から見えてくるもの

5月8日から新型コロナウイルス感染症は感染症法上の分類を季節性インフルエンザと同様の第5類に変更される。社会全体としてみれば極めて妥当な決定である。しかしその報道姿勢には多くの疑問を感じる。今回はこの点に関して、第8波の死者数と併せて掘り…

2021年の死亡者数から見えてくるもの ~ 何が起きているのか

今回は少し私の本業に戻って社会統計的な感覚で書いてみたい。あらゆる社会科学の基礎を成すといわれる「人口動態統計」をながめることによって、2021年の新型コロナが人口動態(年間総死亡者数)に及ぼしたインパクトを考えてみることにする。もっとも人口…