北川浩の徒然考

私は2016年から成蹊大学の学長を務め、6年間の任期を無事に全うして2022年の3月に退任しました。本ブログは成蹊大学の公式な見解とはまったく無関係なものであり、あくまで社会科学を探求する一人の学者としての北川浩個人の考えを表示しています。

医療崩壊

医療崩壊から見えてくるもの ~何をなすべきか

最近になって政府は秋以降の行動制限緩和の方向性を示唆し始めた、選挙対策かもしれないが、緊急事態宣言の延長とセットで出てくるところは相変わらずのチグハグさである。かなり昔になるがかつて「医療と健康の経済学」を講義した経験があるので、昔を思い…

ワクチンは本当に切り札か?

現在政府の中に「ワクチンさえ普及すればコロナ禍は終わる」という楽観的な観測が蔓延しているように見える。しかしこれは現在進行していることを放置することと表裏の関係にある。ワクチンはやがて(数か月後には)国民全体の7割程度に普及すると思われる…

医療崩壊前夜 ~ 自助でも共助でもなく公助を

マスコミで連日感染者数や重症者数、病床占有率などが報じられており、北海道をはじめとして地方ではかなり医療機関のひっ迫が起こり始めている。政府や自治体は何か手をうっているだろうか? 医療崩壊防止は自助や共助ではどうにもならない。目前に迫った医…